広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    広島バスセンターの社長に就任 / 及川 享 氏
    NEWSな人
    海洋ごみの削減促す 県知事を表敬訪問 / フィッシュフレンズ 深川 真 社長
    雇用環境の無料相談窓口 トラブル未然防止に努める / 広島県・今治市雇用労働相談センター 清老 伸一郎 センター長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
ビアローゼン / 福田 信太郎 社長

1989年(平成元年)開店で、最大200人収容の大型ビアホール。開店当時の建物や内装のまま34年の歴史を重ねたレトロな空間の中、しゃぶしゃぶ、焼き肉などを食べ飲み放題で楽しめる。
「木のぬくもりを生かしたテーブルやレンガ調の壁、アンティーク風の照明などでヨーロッパのビアホールの雰囲気を再現しました。個室や個室風フロアほか、カラフルでレトロなビンゴマシーンも備えており、少人数の忘年会から結婚式の2次会まで、気軽にご相談ください」
 点心や中華、肉じゃが、おでん、揚げ物など総菜からデザートまで約60種類をバイキング形式で提供。イクラやマグロ、炙りサーモンなど握りたてのすしも用意する。
「新型コロナウイルスが5類に移行して、初めての年末です。ぜひ今年は今まで会うことが難しかった友達や、家族、会社の同僚など気の置けない仲間と、おいしい料理とグラスを片手に語らう時間を心ゆくまで楽しんでほしい」

    INFORMATION
  • ◆住所:中区流川町8-26
  • ◆電話:082-241-4505
  • ◆平均予算:4800円
  • ◆営業時間:午後5 〜11時
  • ◆定休日:不定休
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
いちごネット / 堀川 かなみ 代表

2020年に起業し、廿日市市でSNS運用代行を手掛けています。高校卒業後、生まれ育った山口県を離れて広島で就職してまず驚いたのが、熱狂的なカープファンの多さ。当時の同僚は選手の特長や試合結果がしっかりと頭に入っており、私の心もすっかり真っ赤に染まってしまいました。最近は子育てや仕事が忙しくて球場から足が遠のいていますが、テレビ中継時は画面にかじりついて応援しています。
 推しは同世代の菊池涼介選手。俊足を生かして跳び回るプレースタイルはまさに「忍者」ですよね。セ・リーグ3連覇を達成した16〜18年は「タナキクマル」の息の合った打線や守備を見に、菊池選手の応援歌の歌詞が刺しゅうされたユニホームを着て、よく球場に足を運びました。
 どの席で観戦するのも楽しいですが、やっぱり一番気持ちが高まるのはライトスタンド側のパフォーマンスシート。間近で流れる応援歌と、その場の全員で盛り上がる一体感は格別です。今年から声出し応援とジェット風船が復活して活気が戻ったことが、新井カープ躍進の原動力につながったのでしょうね。夏休み時期に催される「縁日ナイター」など子どもを飽きさせない演出もあるので、来年は家族で訪れたいです。
 主力の西川龍馬選手がオリックス・バファローズに移籍し、来年は厳しいシーズンになるかもしれません。しかし、こんな時こそチームを後押しできるように一丸で応援しましょう。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
本当に豊かになったか

来年4月、障害のある人への「合理的配慮の提供」が事業者に義務化される。例えば飲食店で車椅子のまま着席できるように備え付けの椅子を片づける、段差に携帯スロープを渡すといった対応の一方で、本来の業務を超える食事介助などの過度な負担は対象外。その場の判断が難しそうだが、大切なのは相手を知る努力と、対話を通じた解決策の検討という。
 県パラスポーツ協会は9月30日〜10月1日、障害の有無に関わらず誰もが楽しめる「インクルーシブ・スポーツ・フェスタ広島2023」を初めて開いた。東京五輪・パラリンピックなどで高まる機運を一過性にせず、広く知ってもらおうと企画した。東広島市の運動公園をメイン会場に、周辺の呉、竹原、三原、三次市、大崎上島、世羅町で16競技の体験会などがあった。同協会会長を務める山根恒弘さん(ヤマネホールディングス取締役会長、81歳)は、
「障害のある人を対象とした障害者福祉という考えから、さらに深く踏み込み、あらゆる垣根をなくして共生社会をつくりたい。スポーツ用義肢などを装着した障害者と同じフィールドで汗を流すインクルーシブ・スポーツの果たす役割は大きい。広い視点で見ると、健常者を含めて全員に他人と違う個性がある。相手の立場を理解しない〝自分勝手な区別〟が、社会に疎外や排除を生んでしまう」
 フェスタは走り幅跳びの中西麻耶選手やボッチャの古満渉選手、やり投げの白砂匠庸選手、車椅子バスケの香西宏昭選手ら日本代表パラアスリートをはじめ、地元プロチームの現役選手やOBが来場。障害のある人の家族や友人、職場の仲間、ボランティアや観客などを含め約3000人が参加し、トークイベントや競技体験で一緒に盛り上がった。来年以降も、県内を四つのエリアに分けて順次開催する考え。
 山根さんは広島大学工学部在籍時に体育会ヨット部の設立に携わった。2004年から県セーリング連盟の会長を務めており、市スポーツ協会会長なども経験。
「18年に、誰でも操船できるように考案されたハンザ(ヨット)の世界大会を観音マリーナに誘致したことが思い出深い。11人の重度障害者が5日間のレースに挑む姿に感銘を受け、特別に表彰しようと思い立った。ところが、国際団体の役員から『オールワンだ。区別するな』と諭された。そのとき、インクルーシブの意味を真に理解した」
 地場大手の住宅会社を長年にわたり経営。家造りだけでなく、健康な暮らしを続けてもらうための介護事業まで一貫し、ライフパートナーとして住む人の「豊かな暮らしづくり」を重視してきた。
「現代社会は、何事も経済的な指標の前年対比で判断しがち。物が増えて本当に豊かになったのか、ふと疑問が湧く。世界人口は100年前から4倍強の80億人に拡大したが、それに比べると寿命の伸び幅は極めて低く、一人一人の人生に目が行き届いていないように思う。例えば障害者や後期高齢者が車を運転しないことは当たり前ではなく、自由に移動できる技術を生み出し普及させることが正しい在り方だろう。利益だけを追求してはいけない。競争ではなく〝共生〟の観点は今後、企業姿勢としても問われてくるのではないか。インクルーシブ・スポーツを通じて、こうした考えを芽吹かせることができると信じている」

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